1)炭鉱開発への参加
当社は1982年、当社が出資する現地法人JCDオーストラリア社(JCDA)を通じて、豪州クィーンズランド州ブレアソール炭鉱に電源開発株式会社とともに資本参加いたしました(当社出資比率3.4167%)。同炭鉱は1984年に出炭を開始し、2012年11月の閉山に至るまで、年間約1,000万t~1,200万tを生産し、長らく日本向け電力用海外炭の安定供給に寄与してまいりました(2017年5月に他のJVパートナーと共に当社保有権益の全てを譲渡しております)。

ブレアソール炭鉱の後継として、当社は2007年にJCDAを通じて、隣接するクレアモント炭鉱に資本参加(当社出資比率3.5%)いたしました。同炭鉱は、2006年に開発が決定され、2010年5月には第1船を日本向けに出荷いたしました。2024年度には約1,120万tを生産し、そのうち当社は、約167万tを日本の電力会社向けに輸入販売しております。
同炭鉱は2028年には石炭生産終了を予定しており、閉山に向けた炭鉱の埋め戻しや植樹等の原状復帰作業を実施しております。
また、2018年にはJCDAを通じて、豪州ニューサウスウェールズ州マウント・プレザント炭鉱に資本参加(当社出資比率5%)いたしました。同炭鉱は、2018年12月に出荷を開始いたしました。2024年度には約800万tを生産し、そのうち当社は、約193万tを日本の電力会社向けに輸入販売しております。
同炭鉱は、「最適化計画」と呼ばれる最大2,100万t(原炭ベース)に増産(従来は1,050万t)とするとともに、2048年まで生産する計画を有しており、この計画は2024年11月に州政府から承認を得ております。
2)海外インフラストラクチャーへの投資

当社は、豪州のインフラストラクチャー整備促進への協力という観点から、1982年ニューサウスウェールズ州ニューキャッスル港第3ローダーの運営会社であるKooragang Coal Loader Ltd.(KCL)に、日本の電力業界を代表して出資いたしました(出資比率7%)。
その後1990年6月、KCLが株式交換によりニューキャッスル港第2ローダーの運営会社であるPort
Waratah Coal Services Ltd.(PWCS)に統合されたため、現在当社はPWCSの株主となっております(出資比率5.0001%)。
同社の積出能力は、現在1億4,500万t/年に拡張され、2024年の積出数量は1億79万tとなっております。
3)国内インフラストラクチャーへの投資

一方、日本国内へのインフラストラクチャー投資としては、北海道厚真町にある苫東コールセンター(1982年7月設立)に出資しております(出資比率10%)。
同社は、1985年1月から本格的に営業を開始し、電力会社等の海外炭輸入中継基地として順調に稼動を続け2024年度の取扱量は372万tとなっております。